1000GTR以来、久しぶりの本格ツアラーの登場です。
様々な新機能が装備されているので、まずはそのご紹介を…。


KIPASS(Kawasaki’s Intelligent Proximity Activation Start System)
キーケースを持っているだけでエンジンが始動できる機構です。スマートにかっこ良くエンジン始動できます♪


キーケースです。かっこいいです♪鍵穴がないメインスイッチですっ!!

可変バルブシステム
全ての回転域で理想的な燃焼をさせるために採用されました。
従来あったようなある回転域で高速側・低速側のカムが切り替わる仕組みではなく
油圧を利用してカムタイミング自体をECUで制御する仕組みです。(!)


ABS・パニアケース標準装備
ツアラーには必須アイテムですね♪
もちろん、パニアケースはワンタッチで外せます。


外すとこうなります。全く違和感ありませんね♪

テトラレバーシャフトドライブ
メンテナンスフリーの利点はもちろん残しつつ、アクセルを開けた時に、リヤが持ち上がるようなシャフト独特の動きを抑制できます。



その他にも・・・

電動スクリーン

DC12Vシガーソケット

タイヤプレッシャーモニタリングシステム
(メーター上でタイヤ空気圧を確認できる機能です!!)

などと、ツアラー的装備が満載です。

この内容で本体価格\1,596,000です。
(当店価格はお気軽にお問い合わせください。)

6月18日より予約開始します。
入荷予定は8月1日予定ですが、初回入荷分は少ない可能性がありますので、
お早目のご予約をおすすめいたします。


気になるスペックですが、ヨーロッパ仕様のものを参考にあげてみます。
/ 1400GTR ZZR1400
最大馬力 114 KW {155 PS} / 8.800 rpm 140 KW {190 PS} / 9.500 rpm
最大トルク 136 Nm {13.9 kgf-m} / 6,200 rpm 154 Nm {15.7 kgf-m} / 7,500 rpm
乾燥重量 279kg 215kg

主要なものだけを挙げてみてもかなり違いますね。
このほかにも、圧縮比がZZR1400の12.0から10.7に下がっていたり、
インジェクションのメインボア径が44mmから40mmに小さくなっていたりしています。
そのことが、ツアラー的な扱いやすいマイルドな特性を生んでいます。

圧縮比が下がることでパワーの出方がマイルドになりますし、
メインボア径が小さくなることで低中速のトルクを生みます。
最大馬力とトルクが発生する回転数が下がっているのがおわかりいただけると思いますが、
常用回転域=低中速域の厚く豊かなトルク感を重視しています。

とは言いつつ155馬力もあるので、ダルさやパワー不足感は当然あるわけもなく、
必要にして十分なパワーは持っています。

車重こそ重くはなっていますが、長くなったホイールベースと相まって抜群の走行安定性を生みます。

※マレーシア仕様は150馬力です。




そして試乗しました♪

まずは気になる車格と足つき。
モデル身長175cmで、下の画像のとおりです。



ZZR1400のシート高800mmから15mmアップの815mmという数字ですが、跨ってみると高くなっていることは感じさせられませんでした。
内腿のあたる付近はきれいに絞られていて、不安なく足がつくと感じました。
ノーマル状態でも足つきはいいレベルではありますが、シート加工などのローダウンをしてあげると更に安心感が増す余地はあります。

ハンドルもかなり上体が起きる設定になっていて十分っ!という位、楽なポジションでしたよ。
シートのコシの具合も良く、300km止まらずに乗ってもお尻が痛くならないことを予感させるシートでした。

エンジンフィールですが、これまた絶妙。
マイルドですがダルくない、いいところを突いた味付けです。279kgの車体ですが、極低回転域でのクラッチミートでも苦しそうな様子は全くなく、1500回転
からでもきれいに吹け上がっていきます。
回すほどに猛烈なパワーが立ち上がる感じはなく、むしろホントに150馬力?と思ってしまう位速度が出ている感じがしないです。
でも、しっかり速度は乗っています。
車体やカウルの効果もありますが必要以上にパワーが立ち上がる感じは疲れにつながるので、ツアラーとして必要な時に必要なだけ不安なく開けられる
味付けは非常に良かったです。

また足回りもとても良いですね。
荒れた舗装を走ると跳ねたり突き上げ感があって不快になりますが、GTRはしっとり吸収してくれます♪
スポーツ系の車両で跳ねて開けられないようなところでもGTRは跳ねたり車体が揺れたりすることなく走ってくれます。
疲れずに長距離を乗ることを考えるとこれはとても大きなメリットになります。
テトラレバー式のシャフトドライブも、シャフト特有のアクセル開けるとリヤが浮く感じが皆無です。
チェーンドライブ式と変わらない意識で乗れますよ。

ツアラーとしてワンランク上の作りこみですが、走りも忘れてはいません。
開けやすくマイルドなエンジン特性と刻々と変わる路面状況に左右されない足周りのおかげで、大きな車体ではありますがコーナーを走るときには大きさや
重さはさほど感じません。ZZR1400と64kgも違うの?と走ってみて思いました。

ABSも穏やかで的確に作動しますし、電動スクリーンも一番高くすると風がほとんど当たらないようになるので、長距離走ることをサポートしてくれます。
日帰り500km以上のツーリングも楽にこなせるんだろうなと感じました。

ZZR1400をベースにはしていますが、全く違う1台に仕上がっています。